化粧品開発から、ガン治療の最前線まで。実験をかさねて、夢はおおきく、幅広く!

芦田菜絵さん 物質化学科4回生 / 立命館守山高等学校出身
  • #物質化学科
  • #自転車通学
  • #バス通学
  • #実家

先輩や友人からの刺激を
パワーに変えて

物質化学科を選んだ理由は?

同じ道を目指す先輩の存在に触発されて

高校生のころから漠然と「研究職」に対するあこがれはありましたが、分野までは絞り込めていませんでした。ただ実は私は皮膚が弱くて、敏感肌の体質で。それでいつしか、同じ悩みを抱える人の力になりたいと、化粧品開発に強い興味を持つようになったんです。高校の系列大学に進む選択肢もありましたが、龍大の物質化学科を選んだのは、ロールモデルとなる先輩の存在があったから。物質化学科の先輩学生を紹介する記事をたまたま目にし、私と同じ夢を抱いて頑張っている女性の先輩がいらっしゃると知って。もう、彼女はとても輝いて見えて……それで「私もこんなふうになりたい!」とここへの進学を決めたんです。

これまでの学びや研究でもっとも力を注いだのは?

新しいがん治療の最前線に立てる

研究室に所属する際は、大きく分けて「結晶系」「液晶系」「バイオ系」から選ぶことになるのですが、私が選んだのはバイオの世界。特に、フォトクロミック材料(※)の一つ、DAE誘導体を用いた光誘起細胞胞毒性の研究に夢中になっています。私たちの研究室ではこれを応用して新しいガン治療(フォトダイナミックセラピー)への応用を目指しているのですが、こんな重要で価値ある研究の前線に立てるなんて、とても大きなやりがいを感じますね!ちなみに、物質化学科の同期のうち、12名が女子。女の子同士、お友だちとしても大の仲良しですが、みんなそれぞれの研究専門性を持っていて、かっこいい!尊敬できる仲間たちです。

  • フォトクロミック材料:光の照射によって、色やその他の状態が変化する物質のこと

将来の夢や今後の目標は?

大学院へ進んで研究を深めたい

職業的な目標でいえば、企業の研究職を目指していますが、具体的にはこれからです。まずは大学院に進学して、もっと研究を深めるつもりでいます。最初に抱いた目標である化粧品開発への想いはもちろん持ち続けていますが、龍大で学ぶうち、興味関心の幅が広がってきました。先にお話しした、がん治療に対する研究もその一つです。自分の気持ちや可能性にフタをせず、あらゆる道を想定しながら進んでいきたいですね。

自転車だけでも通えるけど、
あえてバスも使って

現在の住まいや通学スタイルは?

自宅から自転車+バスで

瀬田キャンパスのある大津市内の実家から通学しています。周囲の友達と比べても、かなり大学に近いところに住んでいるほうだと思います。経路は、自宅から瀬田駅までは自転車、そこからはバスです。はじめは、自宅からキャンパスまで自転車で直接通うことも考えたのですが、行程に坂道が多く、毎日の通学のことを考えるとバスも併用したほうがいいかなと思って。瀬田駅前の駐輪場は特に月極契約せず、その日ごとに支払っています。まる1日置いても100円なので、負担にならない程度の金額です。通学時間は合計で40分くらいですね。

現在の生活スタイルのポイントやメリットは?

異なる通学ルートの友達との時間が作れる

実家通いで、かつキャンパスからもそう遠くない環境ですから、やはり研究で夜遅くなっても帰りやすいのがメリットでしょうね。自転車+バスなので、電車の終電も気にしなくて済みますし。それと、自宅からキャンパスまで直接自転車で行かないようにしたのも、意外と良かったかも。あえて瀬田駅からバスを使っているおかげで、瀬田駅利用のルートで通う友達と一緒になる時間も増えますからね。おかげで、おしゃべりしたり情報交換したりといった、コミュニケーションの時間が増えるというメリットもありました。お互いの家を自由に行き来できる、一人暮らしの人たちが少し羨ましくなるときもありますけどね(笑)。

スケジュール

  • 7:00

    起床

    朝はあまりダラダラせず、素早く準備を済ませるタイプ。チャチャっと着替えて、朝食をとったら、愛車(自転車)にまたがりLet’s Go!

  • 8:00

    通学

    瀬田駅に自転車を置いて、そこからかキャンパスまではバスで。車内では、音楽を聴いていることが多いです。バスだと、夏の暑いときもエアコンの利いた空間で通学できるので助かります。

  • 9:00

    ミーティング

    4回生になった今、キャンパスにいる時間のほとんどが研究の時間です。1日の始まりに、教授や先輩へ昨日の実験の成果や今日の予定を報告します。実験活動は学生に主体性を持たせてくださるので、先生方からいただくのも、指示というよりアドバイスが中心ですね。

  • 10:00

    合成実験

    研究に必要な化合物を合成します。一つの化合物を合成するのは思った以上に大変で、何段階もの工程が必要です。すぐに完成するものではありません。だいたい3日くらいかけて、ようやく一つ合成し終わるくらいのスケジュール感です。

  • 12:00

    ランチ

    研究室のみんなと一緒に食べます。私はお弁当を持っていくことが多いですが、学生食堂やレストランのメニューも美味しいですよ!青雲館2階のオムライス専門店がお気に入りスポットです。

  • 13:00

    合成実験

    午後からは、実験の続き。特に危険な薬物には細心の注意が必要です。扱いが難しいうえ、失敗したらそこまでの工程がすべて台無しになることも。そのぶん厳しく叱られることだってありますが、努力を重ねて技術を高めています!

  • 19:00

    資料作成

    実験に必要な論文を調べたり、土曜日に行われる週間報告会(研究・実験の進捗や成果を報告する場)に向けて、資料を作成したりしていることが多いです。ほぼ1日中実験とそれに関わる作業の毎日なので、決められた時間割ではなく、9:00~21:00をコアタイムとしてフレキシブルに時間配分しています。

  • 21:00

    帰宅

    日によって異なりますが、21時ごろまでには帰宅できるようにしています。研究室の同期たちと晩ご飯を食べに行くこともありますよ。3回生までは講義が終わった夕方には帰宅することが多かったですが、今は実験で大忙しです。大変ですが、そのぶん充実していて楽しい毎日です!

  • 22:00

    趣味の時間

    動画やテレビを見たり、家族との時間を楽しんだり。1日の疲れを落として、24:00ごろにはおやすみなさい。明日に備えます。基本的に、学習や研究など、学びに関することは、大学で済ませてくるようにしています。

望みさえすれば、
いくらでも学びを広げられる

先端理工学部では、学科などの専門分野以外にも、望めば自由に学びを選び、組み合わせることができます。私の場合は化学と物理を中心にしつつ、幼いころ暮らした上海を思い出しつつ中国語も履修していました。研究対象も、化学だけでなく生物分野もテーマにして研究しています。とにかく自分に「もっと知りたい」「好きなことは何でもやってみたい」という気持ちさえあれば、いくらでもその環境を提供してくれるんです。夢や学びに欲張りなあなたは、ぜひ先端理工学部へ!

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